軍艦島

長崎市

長崎港から南西に17.5キロ離れた「端島」。旧長崎県西彼杵郡高島町に属し、現在は長崎市の一部。明治から昭和の時代までに海底炭鉱で栄えた周囲1.2キロ、面積0.063平米しかないこの小さな島に昭和49(1974)年の閉山時まで多くの炭坑夫とその家族が東京都をはるかにしのぐ人口密度を誇る高層団地に肩を寄せあって暮らしていた島で、その異様な外観から「軍艦島」の異名が付けられ、もっぱらそちらの名前の方が通りが良い。

長らくこの島は放棄され、無断上陸による廃墟マニアの探索が盛んに行われ、国内のサブカル廃墟厨の格好の憧れの的でもあった訳だが、2009年以降、島内に観光用見学通路が整備された上で「軍艦島クルーズ」が開始されるやいなや、天候に左右されるにせよ観光客も気軽に上陸の機会を得られるようになった。そして2015年には世界遺産登録が現実のものとなり、かつて朝鮮人労働者が多く住んでいた事から韓国内では根拠曖昧な「強制徴用」を理由に世界遺産登録に反対する動きがあったのは記憶に新しい。

当方は2012年初夏に軍艦島クルーズを利用し端島に上陸。荒天時には上陸不能で島の周囲を回るだけで終わってしまうので運が良かったのだろう。見学通路から見える範囲でしか島を回れないので。もうどうしようもないのだが、日本最古の大正5(1916)年築、7階建てコンクリート建築の高層団地である「30号棟」が真正面から見られる。

ストリートビューで内部が見られたり「禁断の地」を手軽に見られて有り難みがどんどん薄れる気がしなくもない昨今だが、一人4000円近い船代(見学施設使用料含む)を叩いてもやはり一度は見に来る価値があると思っている。

長崎市 端島

長崎市 端島

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