広島市から車で一時間、山口県最東端に位置する岩国市と言えば名所である錦帯橋以上に「米軍基地の街」としてその名を知られている街。JR岩国駅から今津川を挟んだ先の川下地区には最近になって軍民共用化され開港した岩国錦帯橋空港が開港し、山の中にあってアシアナ航空の事故もありしょっちゅう霧が立ち込めて使い物にならないと不評を買う広島空港に代わって広島の新たな空の玄関口になりつつある。
そんな川下地区には海上自衛隊と共用する米海軍空港「岩国飛行場」があり、岩国錦帯橋空港の敷地も含めて米海軍が所有する治外法権となっている。ついでに日本唯一の「米軍基地内にあり米海軍が航空管制を行う空港」でもあるのだが、米軍基地の真正面から伸びる国道189号は単独区間が全長360メートルしかなく「日本で二番目に短い国道」で、これも非常に変わっている。
そんな国道189号と、国道2号と交わる「岩国空港入口」交差点から先に連なる商店街には米軍基地の玄関口らしく英語の看板が立ち並び、アメリカンな飯を食わせる飲食店やバーが多数あり、さらには米軍払い下げ品を売るミリタリーショップやら外貨両替ショップまである徹底ぶり。横田基地や横須賀のドブ板通りを髣髴とさせる光景だが、ここも「アメリカ通り」と呼ばれていて、基地に通う米兵達も闊歩する。路地に入ると怪しげなスナック街もあり、夜はさぞかし賑やかそうだが、岩国駅から歩いてくるにはちと距離がありそうだ。
