JR王子駅のホームからもよく見える、飛鳥山のふもとに並ぶオンボロバラック建築。戦後、王子駅前の闇市飲み屋街「柳小路」を改築する際、敷地に入りきれなかった店がここに移転してきたのが始まりと言われている。恐らく店構えはその当時のままであろう。片側が飛鳥山公園の敷地で鬱蒼とした緑が多い茂る中、終戦直後当時の佇まいを残す裏長屋的な横丁の風景はなかなか壮観である。あじさいの開花シーズンに訪れると一層景色が映える。しかし2012年1月21日に失火、建物の4分の3程度が全焼し解体。かつての盛り場の風情もすっかり損なわれてしまった。
王子・さくら新道
