旧ユートピア加賀の郷

加賀市

石川県加賀市は山代温泉や片山津温泉といった「加賀温泉郷」で知られる北陸屈指の観光温泉街、昭和のレジャーの王道とも言える要素が一塊になった場所なのだが、バブルの勢いで作った時代錯誤なテーマパークや博物館も多い。とりわけ存在感が凄いのがJR北陸本線加賀温泉駅に近い場所にある巨大な観音像が目印の「旧ユートピア加賀の郷」。バブル真っ只中の昭和62(1987)年に大阪の関西土地建物社長・嶋中利夫氏が約280億円を投じて建設、大観音像、温泉ホテル、遊園地や美術館などが一堂に会する宗教テーマパークの成れの果てであった。

元の関西土地建物が1998年に倒産した後、遊園地は解体され、施設の所有者は別会社に引き継がれたり織田無道がしゃしゃり出たり、名前も「密教禅大本山豊星寺」「観音院加賀寺」とコロコロ変わっていった。我々が訪問した2011年1月の時点では大観音像と温泉施設「豊星の湯」と付属の宿泊施設のみが営業しており宿泊も可能だったが「観音温泉ホテル」の一部は廃墟化しており無残な姿を晒していた。今でも営業してますかね…

タイトルとURLをコピーしました