狭山市・白山神社

狭山市

西武新宿線狭山市駅…都内からの通勤圏としては少し遠い印象のある街だが、それでも駅周辺は再開発もされて小綺麗になり、商店もそれなりに充実して郊外都市の様相を呈している。この狭山市駅がかつて入間川駅と呼ばれていた昭和の時代にこの土地の名を全国区にしたのが昭和38(1963)年に起きた「狭山事件」である。この事件で逮捕された当時24歳の石川一雄氏は被差別部落出身の貧農で部落差別が関係していた事と、事件捜査への問題点があり冤罪の可能性もあった事から、同和団体による「石川さんは無実だ」をスローガンとした全国的な反差別・冤罪キャンペーンが長年行われてきた。

現在も狭山市駅近くには白山神社があり、関東における白山神社信仰と浅草弾左衛門との関わりからこの土地にもかつてのそういった所以を感じる訳であるが、石川一雄氏の自宅跡もこの近くにあり、今も「狭山再審闘争勝利現地事務所」という同和団体の事務所に使われている。しかし周辺は駅近で交通至便な住宅地としてマンションや戸建住宅が集まり飲食店が建ち並ぶごく普通の街並みとなっていて、その時代の陰鬱な歴史を留める物証は全く見られない。

狭山市 狭山市駅

狭山市 狭山市駅

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