名鉄瀬戸線の終点である尾張瀬戸駅を降りる。昔は窯業の街として大きく栄えた街だがかなり寂れた感が否めず、愛知万博開催時のドサクサで建てられた駅前のガラス張りの再開発ビルやら瀬戸蔵といったハコモノ的建造物が少し興醒めした印象を与える。しかし一歩路地に入るとそこは昭和の風景。「瀬戸銀座通商店街」に足を踏み入れると高度経済成長期の勢いを感じさせる個性の強いレトロな商店がずらりとアーケード街に連なる光景が拝める。明治時代からは既にあったという古い商店街だ。
当然ながら車社会の愛知県において旧市街地にあるこの商店街も苦境を強いられていて空き店舗も多いようだが、瀬戸における街歩き観光の拠点として散策しがいのある街並みが残されている。