清華寮

文京区

地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅にも程近い文京区小日向一丁目にあった「清華寮」という名のコンクリート住宅。ここは戦前の昭和2(1927)年、当時の台湾総督府関連の財団法人が台湾人留学生用の学生寮として国有地に建設したもので、戦後に台湾総督府が消滅して以来持ち主不在のまま長らく不法占拠状態が続いていた、まさしく日本の「九龍城砦」的物件である。戦後の日本政府が台湾や中国との外交関係をこじらせたくない政治的意向もあって、結局21世紀に入るまで治外法権状態のまま使われ続けていた。
清華寮の建物は敷地の奥深くに建っていた為、鬱蒼とした雑木林に阻まれて外側からその建物を伺う事はできなかった。2013年5月に諸々の法的手続きが完了し建物は解体された。ちなみに清華寮では2007年に寮内で大規模な火災が起きて住民2人が死亡し、その後廃墟状態となっていた。

文京区 茗荷谷

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