リド飲食街

京都市

京都駅にも程近い七条通沿いに戦後の佇まいを残す「リド飲食街」なる場所があると聞いてやってきた。この界隈も再開発が進んだりあちこち歯抜けになった土地が駐車場になっていたりと、古都の玄関口にしては随分しけた佇まいを見せているが、そんな一角に乙な飲み屋街が口を開けている。狭い中央通路の両側にすりガラスの入った木製の引き戸が連なる独特の趣きある店の数々。見た目にはいかにも場末感漂いそうな空間ではあるが、実際に行ってみるとそうした陰気臭さは全く無い。もちろん一見さんにはちと入りづらい佇まいの呑み屋もあるのだが、一方で明らかに観光客姿の人々がカウンター席でいっぱいになった今時な「バル」っぽい酒場もある。やはり多くの観光客が行き交う京都駅に近い地の利が良いのでしょうね。

しかし飲食街の共同便所の小便器は昔ながらの壁に直接流すタイプのもの。今時こんな共同便所が見られる場所も少なくなってきた。やはりリド飲食街は京都屈指のガチな昭和空間なのであった。