築港赤レンガ倉庫

大阪市港区

現在は海遊館・天保山ハーバービレッジが観光名所として定着している大阪港界隈だが、古くから大阪を代表する港湾地帯としての歴史も有する場所でもある。地下鉄大阪港駅から海遊館とは逆方向、築港小学校南隣の岸壁沿いに、大正12(1923)年に住友倉庫が建設した赤レンガ倉庫が立ち並ぶ光景が今でも見られる。今も住友財閥の井桁マークが残る二棟の立派な赤レンガ倉庫が岸壁沿いに向き合う姿はなかなかのもので、使いようによっては横浜赤レンガ倉庫のようなシャレオツな観光資源にも生まれ変わりそうな気がしなくもないが、1999年に倉庫としての役目を終えたこれらの倉庫群は大阪市に移管されてはいるものの現在も非公開のままで、一部はクラシックカーミュージアムなんぞに使われてはいて、隣接して現代美術ギャラリー「CASO」があり、岸壁沿いに中途半端に遊歩道などが整備されてもいるが、行政としてはあまり観光資源として使う気もないのか単にやる気が無いだけなのか、長らく放置プレイ気味になっている。勿体無いですね。

なお大阪市港区は戦時中の空襲で殆どの区域が焼失しており、戦前から残る建物はこの赤レンガ倉庫を含めて非常に数少ない。バブル期にベイエリアに間抜けな赤字遺産の箱物群を乱発して財政危機を迎えた大阪市。失政の尻拭いを少しでもやる気はないんでしょうか。

大阪市港区 大阪港

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