この日本において全国チェーン店が街の景観を破壊するという事はよく言われていて、特に東京なんかに出て行くとどこの街も似たり寄ったりのチェーン店が揃い踏みしていて下品な看板が共通しているのを見るとゲンナリしたくもなるのであるが、それが全国屈指の厳しい景観条例がある事で有名な観光都市京都に来ればさすがの事、「なか卯七条新町店」に来ると「登録有形文化財」に指定されているレトロモダンなビルの中に随分お上品な形で収まっているではありませんか。
大正14（1925）年築の地上3階建て地下1階建て、鉄筋コンクリート建築で、ファサードには黄金色の「富士ラビット」の渋い文字看板と同化する形で「なか卯」のロゴが掲げられている。その昔、富士重工業（スバル）の前身となる富士産業が製造していたラビットスクーターを販売していた店舗だったらしい。これが「日本一レトロモダンな“なか卯”」か…最近激増中の外国人観光客の皆様方も早い旨い安いで有名な日本の牛丼チェーン店で安い飯にありつけてさぞかし満足な事だろう。
