三十間堀川の船溜まり

大阪市港区

市営住宅と工場と下町商店街しか見かけられないように思える大阪ベイエリアの街にも、一応ながら「漁港」の趣きを留める場所が探せばそれなりに残っているもので、此花区の伝法漁港などはその最たるものであるが、港区八幡屋にもそのような場所がひっそりと存在している。天保山運河と尻無川の間を流れる三十間堀川の一部が住宅地側に数百メートル程食い込んだ入江の周囲がコンクリート護岸で覆われていて、通り掛かるだけでは気付かないが、傍らの階段を登り護岸の上に登るとこの景色が拝める。そこには個人所有の船が複数係留されていて、中には明らかに漁船と思しきものもある。伝法漁港にもあった「大阪市漁業協同組合」港支部の事務所もかつてはこの船溜まりの近くに建物を構えていたが、現在は組合が解散したのか事務所の看板が取り外されているのが確認出来た。

船溜まりを取り囲む護岸に面して小さな地蔵尊が祀られ、併せて住民の自転車や物干し竿、植木鉢等の私物が乱雑に置かれ生活臭溢れる光景を作っている。そして周囲は市営住宅や町工場に加えて古びた平屋建てのバラックも所々残るコアな下町風景が未だに残っている。

大阪市港区 朝潮橋

大阪市港区 朝潮橋

大阪市港区 朝潮橋

大阪市港区 朝潮橋

大阪市港区 朝潮橋

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