杉並区成田東にある公団住宅。昭和33(1958)年に竣工され、高度経済成長期以前に建設された数少ない公団初期の建築ということで、団地マニアにとってはある種の聖地とも言える場所である。広々とスペースが作られ、住環境に配慮した団地の構造を見ると、現代の無機質なコンクリートジャングルの団地とは全く違った思想に基づいて建てられていることが想像できる。
しかし老朽化のため団地の建て替え計画が挙がり、一部住民の間では「第一種低層住居専用地域に6階建ての住宅建設は認められない」との意見で建て替え計画に反対する動きもあって長らく工事の進捗が止まっていたが、どうやら2013年11月から再開発工事が着手され、従来の阿佐ヶ谷住宅の風景は見納めになった模様。