JR西川口駅の東口に出ると、特殊なお風呂屋さんがある西口ほどではないにしろ、雑多でアレな駅前風景が広がっているのだが、特に東口のロータリーに面した北側の一角は、まるで戦後のドサクサで占拠しちゃったかのようなこれ見よがしなバラック店舗群が生き残っていて、傍目に見てもかなりの迫力がある。古びた不動産屋に混じって、飲食店もいくつか入居しており、呑んだくれオヤジがいつも屯している「やきとり次郎」の前を通ると、焼き鳥を焼くコンロを店の前でパタパタ仰いでいるお姉さんがどう見てもフィリピン人みたいな顔つきだったりして、さすが場所柄を感じさせる。ここのバラック店舗の裏手に回ると、年季を感じさせる錆びついた波トタン葺きの外壁がそのまま残る建物の構造が丸分かりで、二度びっくりする事請け合い。
