トンネルの中の「地底駅」がある事でよく知られる糸魚川市の筒石地区。集落の外れの国道8号と並行する海岸沿いにびっしりと打ち捨てられた木造建造物が延々と連なっている。交通量も多く危険な国道の縁を恐る恐る歩いて、岸壁から海岸に降りられる場所を探してどうにか降りていくと見える光景がこれである。
番小屋とも呼ぶ建物で、コンクリートの足場にガッツリとぶっとい木の柱で支えられた舟屋群の姿は見た目にも壮観。今では全く使われなくなったものだが、長年の放置プレイにも関わらず、厳しい日本海の環境にも負けず大半の建物は土台から崩れ落ちる事なく残っている。木造三階建ての家屋が路地に密集する集落の風景も見応えたっぷりだが、この舟屋群も負けずに見応えがある。