茨城空港

小美玉市

2010年に航空自衛隊百里基地が民間共用化されてオープンした「茨城空港」を見に行く機会があった。茨城県小美玉市という珍妙な地名を持つ町にその空港はある。最寄り駅となる常磐線石岡駅からバスで相当時間が掛かる場所で、基本は県内各所の鉄道駅から出ている路線バスか、東京駅から搭乗者限定で片道500円で利用できる茨城空港直結の高速バスもしくはマイカー利用が一般的。ちなみに空港の駐車場は何日停めても利用料金は一切掛からない。さすが太っ腹の茨城県。(但し駐車場は空港の真ん前に平置き。車上荒らしの被害もあるので利用は自己責任で)

百里基地と言えば自衛隊マニアにはよく知られた場所だが、その一部が民間共用空港として開放されているので、空港開港当初は国防上の配慮から空港にはよくある展望デッキも基地側のみにボカシが入る特殊なハイテクガラスが張り巡らされていたが、見学客や写真撮影目当ての航空機マニアの不評を買い、その後2014年3月にガラスが普通のものに変えられ「透明化」されている。

しかしこの茨城空港を一番よく利用しているのは中国のLCC春秋航空を利用する中国人観光客である。開港当初から経営状態が不安視されていたのも束の間、春秋航空の上海行き定期便の就航で爆買い中国人観光客がどっと茨城空港に押し寄せ、一時期は空港の免税店に中国人観光客がよく買う日本の高級炊飯器ばかりが陳列される珍現象も起きていた。一方の国内線は同じLCCのスカイマークが札幌、神戸、福岡、那覇に定期便を出しているのみ。

2011年3月11日の東日本大震災ではロビーの天井板が落下する被害に見舞われたが、震災の3日後には復旧している。それはそうと茨城空港開港前に「トーキョー・メトロポリタン・イバラキエアポート」という名称を橋本昌茨城県知事が提案していた事をどれだけの人が覚えているのだろうか。なお空港のある小美玉市は所謂平成の大合併で2006年に旧二町一村が合併して、それぞれの地名(小川・美野里・玉里)の頭一文字ずつを取った合成地名となっている。

小美玉市 石岡

小美玉市 石岡

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