中銀カプセルタワービル

中央区

新橋駅東口、汐留再開発地区に程近い銀座八丁目の首都高沿いに建つ奇妙な形のビル。建築家・黒川紀章氏の「人と同様に都市も建物も有機的に代謝する」メタボリズムの思想に基づいたデザインによって作られたのは一個一個が取り外し可能な「カプセル」仕様になった部屋が無数にぶどうの房のように連なった奇抜なマンション。

高度経済成長期真っ只中の昭和47(1972)年に完成したビルは、その後結局一度もカプセルの取替え作業もなく老朽化に任せるのみの状態となっている。中の部屋は五畳ほどのスペースに据付けの家電やベッドが窮屈にへばりついたカプセルルーム。住むには心地良い環境にはとても思えないが、そのデザインに惚れ込んでしまい住み着いてしまうデザイナー関係者なんかに人気が高く、老朽化で解体する話が出る一方でなかなか空き部屋が出ない超人気物件らしい。お家賃は5万5千円から6万円くらいらしいですよ。

近年はAirbnbでカプセルの一室が貸し出されているらしく外国人観光客に好評のようだが、ビルの管理組合には正式に許可されていないまま「営業」しているらしいので注意が必要。また、さいたま市の北浦和公園にある埼玉県立近代美術館にカプセルの一室が寄贈され、公園内で常時観覧する事ができる。

港区 新橋

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