江戸時代の東海道川崎宿の飯盛旅籠から続く貸座敷が明治35(1902)年に移転されて出来た歓楽街が川崎市南町。JR・京急川崎駅からも近い、シャレオツな商業施設「ラ チッタデッラ」の南隣にある一画。かつては川崎遊郭(小土呂新地)とも呼ばれていて、戦後は赤線地帯を経て売防法施行後に廃止となっているが、堀之内に見られるような非公然地域が僅かに残っている。路地裏には戦後の赤線時代に建てられたカフェー建築も一部見られ、今も残る「川崎ロック座」やスナック街や大人のお風呂屋さん、そして某暴力団事務所の建物が堂々とそびえていて、色街だった頃の面影を十二分に偲ばせている。
川崎・南町
2014.04.03