日豊本線西大分駅に程近い場所に大分港があり、ここから神戸行きのさんふらわあ号が常時就航している。神戸行きのフェリーに乗船待ちをしていた間、大分港近くに残る「かんたん遊郭」という遊郭跡の様子を見に行く事にした。
「全國遊廓案内」によると遊郭は貸座敷22軒、娼妓190人。戦後の売防法施行後に色街の灯は消えたが、未だにカフェー建築丸出しの豆タイルがびっしり玄関先に張り巡らされた元妓楼が何軒も立ち並び、民家やアパート等に転用されている。
「かんたん」は漢字で書くととても簡単ではない漢字で「菡萏」(蓮の花を意味する。昔は別府湾をかんたん湾とも呼んでいた)という難しい常用漢字外の字を使うので、平仮名表記にしてあるだけの事だ。