千葉県の県庁所在地の玄関口・千葉駅にも程近いにも関わらず特殊なお風呂屋さんと韓国人街しかない「栄町」、東京の新大久保のような観光地化をするような兆しは到底見られず、戦後70年以上経った今も暗黒街とも呼べる雰囲気を残す関東最後の悪所である。
そんな栄町には恐いイメージしかないと思われがちだが、例に漏れず夜の街となっている栄町の夜は盛り場らしい活気がそこかしこに。韓国料理か焼肉屋しかないんですが、モノレール栄町駅にも近い、こちらの緑色のビルの一階に店を構えるド直球過ぎるネーミングの「焼肉コリア」は特に沢山の客で賑わっていてその雰囲気に呑まれてふらふらと店の玄関口へなだれ込むと「満員だから30分後に来てね」と店のアジュンマ。その言葉通りに再訪し店内へ入るとこの内装。全くもって韓国の街場の食堂そのままのノリである。そしてこの店の一番の特徴は「24時間営業」である事。さすがは眠らない街・千葉栄町。
オンドルの床に派手な配色の韓国座布団が敷かれた座敷席、店員は勿論居合わせた客も全員韓国人ばかり。店内メニューも日本語と韓国語併記で、一部は韓国語しか書かれておらず完全に日本人の方がマイノリティである。焼肉から韓国料理各種まで色々食えるが、生だこの踊り食い（サンナッチ）も出来るあたりが本格的。注文外で韓国惣菜小皿6枚が運ばれるのは本場スタイル。食後のおまけに韓国海苔3パック入りも貰えて愛想の良いアジュンマのスマイル付き。新大久保辺りの観光客スレした店とは違った情緒がある、千葉栄町コリアタウンの名店だ。
