日本全国各地にコリアタウンは存在するが、やはり地理的に最も近いのが韓国・釜山行きの「関釜フェリー」が常時発着している山口県下関市である。JR下関駅前から山陽本線の線路に沿って500メートル以上連なっている下関駅前商店街「グリーンモール」があり、駅前からもデデーンとそびえているのが見える「釜山門」がのっけから韓国色全開。この釜山門は2011年に下関と釜山との姉妹都市提携35周年を記念して公費で建設されたもので、ここは日本ではないのかと錯覚しそうになる。そもそも商店街自体が「リトルプサン」を自称しているのだからしょうがない。
商店街を歩くと当然ながら目に付くのは焼肉屋と韓国料理店、韓国食材や韓流グッズを売る雑貨屋といったものばかりで、中には「免税店」と日本語とハングル両方で書かれた個人商店も目立つ。やはりここは国境の街。ポッタリと呼ばれる行商人が釜山と下関を行き来する事もあり韓国の物資が非常に多く出回っているし、一部の店では韓国ウォン紙幣を使って買い物する事すら出来てしまうという。
腹が減ったのでグリーンモールにある焼肉屋「やすもり」で焼肉ランチを食ったのだが、店内には安倍首相と政治家先生方が揃った写真が誇らしげに飾られているのが目に入った。山口県に地盤を持つ安倍首相が下関来訪時に懇意にしている焼肉屋らしく何度もここで会食しているようだ。いや、たまたま入っただけなんですが…
