半島国家千葉県には独特のラーメン文化が存在していて、富津の竹岡式、勝浦の勝浦タンタン麺と並ぶ「房総三大ご当地ラーメン」の一つに数えられるというのが「アリランラーメン」と呼ばれるラーメン。何やらコリアン臭が漂うのが気になってわざわざアリランラーメン食いたさに房総半島の長生郡長南町というよく分からない土地に出向いた。
地名もマイナー過ぎるがラーメン屋の場所もマイナー過ぎるあまり、初心者はカーナビに住所を入力しても辿りつけず集落の中をうろうろする羽目になる。全くデタラメな場所に突然「ラーメン→」とだけ書かれた怪しい看板まで現れる始末。しかしようやく辿り着くと既に駐車場には自家用車とバイクがびっしり。結構なお客さんがいて、こんな辺鄙な山奥なのにと感心せずにはいられない。
まだインターネットが普及していなかった1990年代から既に存在していたラーメン屋で、当時は秘境感満載だったのだろうが、今となってはネットの評判を聞いてやってくる客ばかりである。
にんにくたっぷり、ニラと玉ねぎとチャーシューが盛られ、辛めのスープが中太麺によく絡む、無難な呼び方をするとスタミナラーメン的なノリだろうか、味わい深い田舎の木造平屋建ての店舗は真夏でもクーラーは無く、汗だくになりながらハフハフ食らいまくる。まあ有名店なんですが、何故「アリランラーメン」なのかと言うと、店のオーナーのネーミングで「店の場所も峠にある事を因んで、朝鮮半島の伝説上にあるアリラン峠を越えられるようなスタミナの付くラーメン」という意味らしく、別に店主が在日な方だとか、韓国に同様のラーメンがあるという訳でもない。
