千葉県外房の勝浦市の外れの山奥に何やらぶっ飛んだケーキ屋があると聞きつけてやってきた。地元民には「勝浦のチベット」などと呼ばれる勝浦市北部の市野川という地区の集落からも外れた何もない県道沿いの場所にその店はぽつんと店を構えている。「クインズケーキ」…どうやら南房総では屈指の旨いケーキ屋と評判らしいのだが、店の様子からして何やら宗教臭がプンプン漂う…そして店の前でリードも付けずに放し飼いにされている「社長犬カイリ」がお出迎え。
元々は栃木県小山市で長年ケーキ屋を営んでいたようだが、数年前に突然勝浦の現在地に移転、店内にはケーキとは何ら無関係な犬猫写真が夥しく飾られ、何よりもコック帽を被ったニコニコ顔の三人の女性店員のおもてなしの厚さが心に響く。客が帰る度にわざわざ店の外まで出て手を振って見送ってくれるのだ。これだけ僻地にありながら店の噂を聞きつけて首都圏からも多くの来客がある。
店内でもイートインスペースがあるので、買ったケーキをその場で食べて行きました。店内にさっきから延々と流れるテーマ曲「地域振興クインズケーキ」が中毒性高くてやばい。洗脳されそうになる。ケーキ屋の隣に「大自然界」と書かれた謎の施設がありますが、その時点でお察しして頂ければと思います。ケーキの味は間違いありません。