京急神奈川駅最寄り、みなとみらい地区にも比較的近い場所にある「横浜市中央卸売市場」。東京都民には築地市場がそうであるように横浜市民にとっての築地的存在がこちらである。毎月第一・第三土曜の一般開放日には市場内を見物したり食堂で魚料理を食う事だって出来るが、築地に場外市場があるようにこちらにも場外市場らしき場所がある。
もっともこちらは「場外市場」と呼べる程のものでもない。観光客相手にした海鮮丼や卵焼きの店や寿司屋がずらりと並んでいる体裁のものではなく、ヨコカン（横浜乾物）という業務用食材卸業者の店舗があったり、市場関係者向けのドカチン臭い大衆食堂や中華料理屋が申し訳程度に並んでいるのみである。しかしそれ以上に目に付くのが、築地の場外市場にも見られるような古びたバラック建ての元店舗と思しき建物の残骸だ。背後にはみなとみらい地区の新築超高層タワーマンションがそびえ新旧の対比が凄い。
昔は場外市場もそれなりに栄えていたのだろうが、横浜駅徒歩圏の当地も、いよいよ横浜みなとみらいタワマン住みを鼻にかけるなんちゃってセレブエリアがじわじわ侵食している感がある。
