JR高円寺駅の北口に降り立つと、そこには駅前の人混みに紛れて大量のダンボールで歩道を占拠する、随分と威勢の良い生鮮食品スーパーがある。戦後の頃からずっと高円寺駅前で営業を続ける老舗の高野青果だ。野菜、魚、肉と一通りの食材が置かれているが、やたら安いのが特徴。近所のライバル店も数多くあり、激安戦争が過熱している高円寺駅前だが、とりわけ高野青果の存在感は大きく、ガラの悪い親父が日中でかいガラガラ声で客引きしまくっているのがインパクト大。しかし杉並の貧民窟ヒッピータウン高円寺において安さこそが正義であり常時買い物客の姿でごったがえしている。
営業時間中は店の前の路上を占拠して仕事している為に苦情の声も多く、いつの間にか路上にバリケードが置かれるようになっていた。
