成金DQNの歓楽街・六本木と隣り合う港区西麻布。大人の隠れ家的街並みが広がるシャレオツゾーンに区分される一帯ではあるが、外苑西通り沿いの西麻布二丁目の一部住宅地は何やら粗末な低層住宅ばかりが残り空き地が歯抜け状に点在する傍目から見れば「地上げ跡か?」と思えるような奇妙な一画が残っている。実はこの住宅地、大部分が暗渠となってしまった「笄川」に沿って築かれている。どういう経緯によってこんな昭和の残滓そのままの住宅地が残っているのか、細かい事情はお察しに任せる事とするが、空き家となった廃屋や家具・家電が不法投棄された路地なんぞが見られて何とも物騒である。
外苑西通りを挟んだ向かいは広大な敷地を誇る青山霊園、さらにこの住宅地の西隣にも青山霊園の一部が飛び地状にあり、墓場に囲まれた川沿いの低地というこれまたかなりお察しな状況なのだが、近年はマンション建設の為かかなり長屋の解体が進み空き地が増えている。こんな場所でも「西麻布」という地名のブランド力は強いのだろうか。