JR京都駅の目と鼻の先にある京都有数のDEEPゾーン「崇仁地区」の市営住宅22号棟の一階というコアな立地にあるのは、恐らく京都で最も濃厚過ぎるお好み焼き屋だと個人的には思う名店「山本まんぼ」である。道路を挟んだ向かいのラーメン屋「第一旭」と「新福菜館」はいつも観光客が行列しまくっているが、こちらのお店は至って我が道を行くといったスタイルで、創業60年を超えるという知る人ぞ知る老舗お好み焼店だ。
ここの名物と言えば、京風お好み焼に独自のアレンジを加えたと思われる「まんぼ焼」。ソースは甘口と辛口、両方のミックスから選べるが、やはり辛口の方がビールにも合うし食も進む。そしてサイドメニューには「あぶらかす」「煮こごり」と、この地域独特のホルモン類があれこれ。名物のホルモン焼は「あぶらかす」とキャベツをカラッと焼いてピリ辛ソースで出てくるので本命のお好み焼が出てくる前のおつまみにすると良い。
場所柄観光客向け価格で決してお安くはないが、食後にいつまでも残る「あぶらかす」の肉の香味と旨味、辛口ソースのヒリヒリした後味が小気味良い。これがホンマモンの京都B級グルメである。ちなみに崇仁地区や東九条周辺にはトッピングにホルモン類を入れるのが特徴のお好み焼屋が他にも数軒あり、どの店もたいそう賑わっている。
