東京の私鉄の中でもひたすらマイナー路線に甘んじている「西武新宿線」に都立家政駅という駅がある。始発の西武新宿駅から数えて7つ目、野方と鷺ノ宮の間に位置する当駅は昭和12(1937)年の駅開業時は府立家政駅という名前で、駅の近くに府立中野家政女学校(現在の都立鷺宮高等学校)があった事に由来していた。後に東京府が東京都に改められるや今の駅名となるも、家政女学校などとうの昔に無くなったはずなのに地名としてそれが定着している上、西武鉄道側から「東鷺ノ宮」への駅名変更の打診もあったが地元民はこの地名を残したいとの意向を示し、駅名変更もなく今に至っている。駅周辺の住所は中野区若宮もしくは鷺宮となっていて駅北口の新青梅街道より先は練馬区中村南になる。
しかしこの都立家政駅、隣の鷺ノ宮駅との間隔が異常に短いのである。関西の京阪電車にある土居-滝井間並みにクソ短い。西武鉄道の公式な営業キロ数では500メートルとあるが、実際に両駅間のホームの端と端の距離は僅か300メートルしかない。なので都立家政駅前の踏切から隣の鷺ノ宮駅に止まっている電車が見えてしまう状態となる。しかし西武新宿線はなんで駅の数がこんなに多いんでしょうか。都心へ出る所要時間が掛かる事や踏切が多い地上線ばかりな所、それに高田馬場乗り換えなところも中央線と比べて不人気の理由だ。