桜ノ宮・龍王宮

大阪市都島区

JR大阪環状線桜ノ宮駅前を流れる大川の河川用地に戦後になって不法占拠で居座り続けたバラック集落が残されていて、特にJR大阪環状線の鉄橋下にある廃品回収業者の土地は「龍王宮」と呼ばれる朝鮮半島土着のシャーマニズム信仰の場として大阪の在日社会に根付いていた。川べりで行う儀式「クッ」の貸会場としてこのバラック建築物が使われていたのだ。しかし在日コリアンの中でも信仰人口の減少に加え、土地の所有者が死去したため、2010年に解体が決まり、現在は跡形も無くなっている。

ちなみに2007年にこの廃品回収業者の敷地で火事が起こり、真上にあったJR大阪環状線の線路が焼け焦げて電車の運行がストップした事もあった。戦後六十余年、よくぞ残っていたものだなと感心するが、この在日独特の信仰も忘れられる時が近いのかも知れない。

都島区 桜ノ宮

タイトルとURLをコピーしました