北浦和公園

さいたま市

JR京浜東北線北浦和駅西口に程近い場所にある「北浦和公園」。さすが埼玉県屈指の文教都市浦和という事だけあって公園内には「埼玉県立近代美術館」もあったりしてアカデミック臭漂う公園となっているのだが、元々は埼玉随一の国立大学である埼玉大学のキャンパスが当地にあり、さらにそれ以前は旧制浦和高等学校の敷地でもあった。休日ともなると文教都市浦和らしい品のある御家族連れが闊歩する光景も見られるが、そんな公園の片隅にどこかで見かけたような謎めいた物体が唐突に置かれている。

これは東京・新橋、銀座八丁目にそびえる70年代に隆盛した「メタボリズム建築」の代表的存在である故・黒川紀章氏が手掛けた「中銀カプセルタワービル」にあったカプセルの一つである。2012年に埼玉県立近代美術館に寄贈されたもので、公園内に常設展示している。窓越しにカプセルの一室がそのままの状態で見られるのだが、その当時は最前衛的だったものもさすがに40年以上経ったら「レトロフューチャー」感半端ないですね。

中銀カプセルタワービル自体も老朽化のあまり、本来の「メタボリズム」のコンセプトであるカプセルの交換も一度たりとも実現しないまま、カプセルの半分が雨漏りなどで使い物にならない状態となっているらしく、解体の可能性が取り沙汰されているようだ。

さいたま市 北浦和

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