木更津市は千葉県南房総地域最大の都市で、江戸時代から木更津港と江戸を行き来する木更津船の海運で栄えた港町だった。その時代に江戸の文化が木更津に流れ、花街の名残りを留める場所がJR木更津駅西口の富士見通りから少し路地に入ったところにある。狭苦しい路地に唐突に現れるスナック街とネオン看板の数々。もう完全に昭和にタイムスリップしたままなんですが、花街には付き物の芸者見番(木更津会館)も健在。
戦後の高度経済成長期に接待文化が旺盛だった最盛期には200人いたとされる木更津芸者も今では僅か10人。それでもこの時代にデビューして文化を絶やすまいと活躍している若手もいるそうですよ。ちなみに全国遊廓案内に記載されている「木更津新地廓」はこの界隈のスナック街ではなく、駅北西側の中央二丁目(仲片町)付近である。