鶴橋と布施の間、近鉄今里駅から徒歩5分くらいの所に「今里新地」という場所がある。その地名の通り、大阪では飛田新地や松島新地同様の大人の社交場として密かに有名になっている場所の一つであり、新地内を歩くとやはりそれっぽい怪しげな「料亭」が何軒も連なっているのが見られ、昼間でも陰気臭い空気に満ち満ちている。そして飛田などと同じく、うっかりカメラを構えようものならその辺で掃除をしている遣り手婆にドヤされてしまう。
この新地は飛田などとは異なり料亭街としての密度は比較的低い。コリアタウンである生野区の特性がモロに現れており、「料亭」の建物に隣り合ってニューカマー系韓国人向けの商店や外国人が暮らすアパートがちらほら林立し、同じ大阪の島之内同様の傾向を見せている。目立つハングルの看板、アパートのゴミ捨て場が常に小汚いのは日常茶飯事。それに加えて最近ではベトナム人グループが進出し、仲間内の喧嘩で殺傷事件を起こすなど素行の悪さも目立っている。そしてオウム真理教の道場までさりげなく存在しているという何でもありの暗黒街なのだ。
2013年5月にこの近くで起きた通り魔事件では逮捕された韓国籍の男が行きずりの新聞配達員に向けて「生粋の日本人か」と声を掛けた上でいきなり包丁で刺すという基地外じみた犯行が繰り広げられた。安全に生活をするにはかなり厳しい土地である事には違いない。なお、今里新地入口にある新今里公園は毎年恒例の在日コリアン系イベント「統一マダン生野」の会場になっているが、2016年度の開催予定では巽公園に場所が変更になっている。
