基地の街・入間市の住宅地にポツンと現れる、古めかしい平屋建ての米軍住宅が立ち並ぶ風景…これが「ジョンソンタウン」と呼ばれる一帯で、埼玉の中の小さなアメリカとも呼べる密かな裏名所になっている。
元々は戦前に旧陸軍航空士官学校の将校向け住宅地として整備されたものが、戦後に米軍に接収されジョンソン基地が置かれた後米軍住宅に作り変えられ、昭和53（1978）年に基地が全面返還されるや、米軍住宅の多くは一転して空き家となり、一部は賃貸住宅に転用されたものの、多くの住宅は使われなくなり荒廃し解体されていった。1996年頃から地主の子孫である管理会社の手で米軍住宅の趣きを残したまま、米軍住宅を再整備して賃貸住宅または店舗テナントとして貸し出し「ジョンソンタウン」として街開き。その後は映画ロケ地やファッション雑誌等の撮影に使われるなどしてじわじわと知名度を上げていった。
実際に来てみるとシャレオツな雑貨屋やアメリカンなダイニングバーなんかが立ち並び、ちょっとした「西海岸で飲む、いつもの味」的な意識高い気分に見舞われる事請け合いなのであるが、福生の米軍ハウスとか沖縄の浦添にある港川外人住宅街なんかがこのノリに近い。ただ町内全域が私有地な上に当地で生活している住民も多いので写真撮影には気を使わねばならない。ジョンソンタウンの不動産人気は高く、賃貸の米軍ハウスの家賃相場や同じ入間市の他の場所と比べても1．5倍高いらしく空き部屋への入居は困難である。ダサイタマと馬鹿にしてはならないのだ。
地元ではそれなりに有名なのは確かだが、個人的にはローカルな名所としか思って居なかったのでまさかアド街でまるごと一本分放送（2015年12月5日放送分）されるとは思ってもみなかった。
