ブックデポ書楽

さいたま市

埼京線沿線でもとりわけ存在感もなく乗降客数が少ない事で知られる北与野駅。すぐ近くのさいたま新都心が「コクーン新都心」を中心に勃興しまくっている反面、1990年代に再開発された駅前一帯は何やら寒々しい気配すら漂う。

駅前一帯は「アルーサ北与野」と呼ばれる再開発地区で、当時の与野市の三セク会社(与野都市開発)の主導で開発されたものの入居テナントの入れ替わりが激しく、他の三セク再開発会社同様に資金難でグダグダ状態となり、合併でさいたま市となった現在も公金投入が続けられているトホホな赤字物件である。

このアルーサ内のショッピングモールに当初あったダイエーの撤退で代わりに入ったのが埼玉を中心に焼肉チェーン店を展開する「安楽亭」。実は同社の本社もこの場所にあるのだが、近隣住民の苦情で肝心の焼肉屋がオープンできず、代わりにあるのが安楽亭直営の書店「ブックデポ書楽」。

焼肉屋が本屋をやっているという奇妙さもさることながら、1997年の開業当時には4フロアに跨る大型店で、一時期は「首都圏最大の書店」を標榜していたが、後の池袋ジュンク堂書店の開業で「埼玉県最大の書店」にスケールダウン。北与野駅の寂れっぷりも相まって規模が縮小され現在は1階と2階しか営業していない。

さいたま市 北与野

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