東武野田線大宮公園駅の北側にある地名「さいたま市北区盆栽町」…ここに何があるのか気になってふらりと訪れてみたのだが、これが関東大震災当時からの歴史を誇る日本有数の盆栽村だというのだ。震災で壊滅した東京小石川界隈の盆栽業者が新天地を求めてこの土地一帯を購入、戦前期にしては珍しく街路の幅を広くとった碁盤目状の宅地を開発し、それが現在にも受け継がれている。
盆栽業者は昭和初期の最盛期には30軒程度あったとされるが、年々廃業するなどして減少の一途を辿り、現在は5軒を残すのみとなっている。
当然ながら盆栽の趣味など無いのに来てみてもいまいちピンと来なかったのだが、店舗としても一般開放している盆栽園の一つ「清香園」に来てみると様々ヘンチクリンな盆栽が多数置かれていたりして意外に楽しめる。日本文化が大好きな外国人観光客も埼玉などには見向きもしない一方でここに盆栽村があると分かると物珍しさからやってきて、にわかに盛り上がっているようだ。