大阪市内を流れる安治川の地下に、戦時中の昭和19(1944)年に日本初の沈埋工法で建設されたトンネルが現在も市民の生活路に使われ続けている。此花区西九条と西区九条の間を結ぶ「安治川トンネル」は源兵衛渡しの代替交通手段として計画され、建設当時は安治川の河川運搬路としての需要が高く舟運が頻繁で海底トンネルを建設する必要がありこうなった。当初は自動車用のエレベーターとトンネルも併設されていたが、昭和52(1977)年以降使われなくなった。
地下14メートルまでエレベーターか階段で降りて渡るのだが、エレベーターには自転車も積載可能で、チャリンコを押して海底トンネルを歩くという珍しい経験が出来る。深夜は階段のみ利用可能。場所柄防犯上の問題で監視カメラ動作中。阪神なんば線が延伸開業した時も無くなるのではという話もあったが、結局何事も無く今に続いている。