なにわの海の時空館

大阪市住之江区

大阪ベイエリアは2008年大阪五輪招致を名目に総額2兆円とも言われるハコモノ乱開発(テクノポート大阪計画)が行われた結果、市政が財政破綻寸前にまで追いやられた痛い歴史があるんですが、そんなハコモノの中でも大阪湾にぽっかり浮かぶ謎めいたガラスドームが珍妙な施設がこちら「なにわの海の時空館」。大阪市市制100周年記念事業の一環として2000年に開業した海事博物館だ。総額176億円を掛けて作られ、設計はフランスの建築家ポール・アンドリューに依頼。地上部分とガラスドームの間は海底トンネルで繋がっている。

しかし豪華な外観とは裏腹に展示はお役所仕事的で当初から不人気ぶりが容赦無く、毎年3億円程度の赤字を垂れ流し、入場者の多くも地元の小学校の遠足ばかりというお粗末な状況だった。コスプレイベントなど海事博物館とは無関係な客寄せなどで巻き返しを図ろうとするも2010年度の事業仕分けで「廃止が妥当」の判断を受け2013年3月10日を持って閉鎖された。館内には江戸時代に大阪港を出入りしていた菱垣廻船を10億円の予算を掛けて復元した「浪華丸」の船体が展示されていたが、やっぱり今も放置プレイなんでしょうか…

住之江区 南港

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