一応名古屋は東京・大阪に次いで日本三番目の都会という事になっていて、名古屋駅の東海道新幹線のホームには全列車が停車しているし、駅前は超高層ビルが林立しているのだが、一方で相変わらず胡散臭いのが「駅裏」「駅西」「太閤通口」などと呼ばれる名古屋駅の新幹線ホームがある側の西側一帯。ちょっと如何わしい店も目立つし何ともアレな一画なのだが、ここに昭和の高度経済成長期、ドヤ街があった事は既に忘れ去られようとしているようだ。
「笹島」と呼ばれるこの地域、太閤通沿いなんかを見ると未だに「サラリーマンホテル」などと看板に掲げられた安宿がかなりの数点在しており、一見出張ビジネスマン向けのようにも見えるが一泊1500円とか1800円とかで西成並みのバカ安料金が掲示されている。ドヤ街は縮小の一途を辿りながらも確かに細々とこの地で生き長らえているようで、愛知万博も終わりプチバブルも弾けた今となってはこのドヤ街が再び勃興する事はないのだろうかと考えさせられる。
