鉄人28号モニュメント

神戸市

神戸下町エリアの代表格であるぼっかけとケミカルシューズの街・長田区の中心地域であるJR新長田駅周辺は1995年の阪神・淡路大震災で駅前商店街が壊滅的な被害を受けた後、復興事業により一から街が立て直され、近代的なニュータウン的駅前風景に生まれ変わっている。そんな駅前の若松公園の一角にそびえ立つ高さ15.3メートルの「鉄人28号モニュメント」が震災復興のシンボルとして存在感を放っている。2009年9月に設置されたもので、神戸市出身の漫画家、横山光輝氏(故人)に因み、その代表作である「鉄人28号」の巨大モニュメントの他、商店街内には同氏の作品「三国志」に因んだ展示も多数行われている。

新長田駅前における復興再開発事業ではかつての下町情緒深い街並みから一転し、過剰なまでのコンクリート巨大建築物が乱立する風景に変わり、多額の公費を投じて行われた割には人口は元通りには戻らず一部では「失敗」であると非難の的にもなっている。その流れで、この鉄人28号モニュメントをも白い目で見る向きがあり「アニメで町おこし」という昨今ありがちな手法であるには違いないが、それの善し悪しは別として街の立派なシンボルになっていることだけは確かだ。

どうでもいいが、鉄人28号モニュメントの真ん前にある再開発ビルには関西にしては珍しく東急グループの「東急プラザ新長田」が入っている。東急プラザと聞くと銀座や表参道といったシャレオツタウンにあるものばかりかと思ってましたが、何故ぽつんと一箇所だけ新長田にあるのか意外な印象だ。

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