セレブ臭漂う街六本木の外れ、西麻布交差点から程近い米軍将校宿舎「ハーディー・バラックス」と青山霊園に挟まれた微妙な立地に何やら存在感漂わせる煙突だらけの「これが本当のハーディー・バラックスか」と突っ込みたくなるようなハードなバラック小屋が建っている。「かおたんラーメンえんとつ屋」という名前の店舗。見た目通りの凄まじい外観だが1980年代からこの土地で商売を続けている結構な老舗らしく、バブル絶頂期には六本木のディスコでブイブイ言わせた後のワンレン・ボディコンなお姉様方やそのお連れのお兄様方が遊んだ後の締めの一杯にお決まりの場所だったといい、その時代を知る世代からは「懐かしの店」なんだそうです。
見た目物凄く入りづらい玄関口だが、一度中に入ればごく普通?の屋台のラーメン店である。「中国福建省の高級スープ」と看板に書かれている通り、いかにも呑んだ後にピッタリの胃に優しい特徴あるスープに香味の付いた揚げ葱とキヌサヤエンドウが付き食欲をそそる。これはもう意図せず完飲。現代の東京にもしっかり生き続けているバブル世代のソウルフードでした。