千葉県民にとってディズニーランドと並ぶ二大リア充の溜まり場としてその地位を確固たるものとしている、千葉県船橋市の「ららぽーとTOKYO-BAY」（旧名称：ららぽーと船橋ショッピングセンター）だが、中年以上の世代にとってはこの場所が「船橋ヘルスセンター」だった時代を懐かしむ者も多い。
船橋ヘルスセンターは戦後の昭和30（1955）年に広大な大浴場とプールを兼ね備えた超豪華健康ランドとして華々しくオープンし「東洋のワイキキ」と自称する関東屈指のレジャースポットだった施設だ。70～80年代にお茶の間を席巻したかつてのお化け番組、ザ・ドリフターズの「8時だョ！全員集合」の公開放送が行われた事でも馴染み深い。今で言う福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズのような立ち位置だった場所だが、1970年代以降、周辺の地盤沈下対策で温泉掘削が禁止された事が痛手となり、結局昭和52（1977）年に施設が閉鎖される事となった。
跡地は昭和56（1981）年に「ららぽーと船橋ショッピングセンター」となり現在に至る。ららぽーと開業当初にあった旧船橋そごうの回転展望レストランは2012年に解体されて跡地はららぽーとの西館に生まれ変わっているが、ららぽーとの駐車場の一角には未だに船橋ヘルスセンター時代に設置された「週刊読売選定全国温泉コンクールベストテン入選記念碑 昭和三十二年」と記された鳩のオブジェや稲荷大明神が残っている。
