豊島区雑司が谷の街のシンボル「鬼子母神堂」は池袋の至近距離とは思えない閑静な佇まいを見せる都会のちょっとしたオアシスのような存在だ。境内入口付近には参道の大ケヤキ並木を超えるイチョウの巨木「公孫樹」は樹齢六百年以上と言われる。そんな鬼子母神堂の境内に日本最古の駄菓子屋と言われる「上川口屋」が今も店を開いている。ここのご主人となるおばちゃんはなんと「13代目」。店の看板には「創業一七八一年」と書かれていて何だか途方もない歴史を感じさせる。安永10年・天明元年ですか。日本では天明の大飢饉、浅間山大噴火、アメリカでは独立戦争が勃発した年だ。駄菓子屋の建物も震災や戦災の被害にも遭わず築百年超になるそうだ。ジブリ映画「おもひでぽろぽろ」でも出てくる程の有名店です。