巨大歓楽街「すすきの」を擁する札幌市の中心繁華街から南東へ4キロ離れた月寒中央という街に、知る人ぞ知る穴場的な盛り場がこっそり残っているというので気になって見に行った。月寒の地名はアイヌ語由来で本来「ツキサップ」と呼ぶものだが、公式な町名や駅名には「ツキサム」とある。元々は旧陸軍の北部軍司令部があった土地で戦後も自衛隊の月寒送信所があった事で軍都としての性質も強く、その名残りとして月寒中央駅近くの飲食街が存在している、という事らしい。
地下鉄の駅を降りて月寒中央通をすすきの方面に歩くとその飲食街があった。「しょんべん横丁」だか「第三吟月会館通り」といった名前で呼ばれている飲み屋街らしいが、正式名称も見当たらない。一昔前まではこの界隈のサロンだの何だので西川口的な裏サービスをこっそりと行う違法店舗が存在し、密かに知れ渡っていたらしい。数年前迄にはそうした店も全て壊滅してしまったそうで、午後8時台にも関わらず通りには人っ子一人歩いていない。月寒という地名の字面通りに己の体も寒くなってきたので、大人しくすすきのに戻る事にしました。
