本郷館

文京区

広大な東京大学キャンパスから本郷通りを挟んだ西側一帯の住宅地に入ると、東大生の下宿と思しきボロアパートや年季の入った旅館があれこれ立ち並ぶ下宿屋密集地帯が広がる。その下宿の数もさることながら、石川啄木が9ヶ月住んでいたという現「太栄館」(蓋平館別館)なんかもあり、さすが文の京ですねと感心させられるばかりだが、そんな下宿街の一角に築100年超の凄まじい年代物の下宿「本郷館」が存在していた。明治38(1905)年に建てられた木造3階建て、約70室もの大所帯で、関東大震災や東京大空襲の中でも生き残った貴重な木造建築で、代々の東大生が暮らしていた場所だったが、老朽化を理由に家主が解体の意向を決めた。一部では保存活動も起きたものの、2011年中に解体工事が着手され、今では何の変哲も無い真新しいマンション風の建物に生まれ変わっている。

文京区 本郷

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