中央線と武蔵野線が交差するJR西国分寺駅の北口は、すっかり再開発されて小奇麗になった南口とは真逆で駅前一等地であるにも関わらずやれた佇まいのゴチャゴチャした風景が残っている。そんな北口のランドマーク的建物がこれ。一階部分だけを見れば牛丼の「すき家」が入居していたりコインロッカーなどがあるだけの何の変哲も無さそうなビルだが、上層階に目をやると果たして何階建てなのか検討が付かない珍妙な配置の外窓がなんともセルフビルド感を漂わせる。
建物に掛かる古びたボロボロの看板に「居酒屋ニュー西国村」と書かれているが、その下にうっすらと「誠意 実績 ユーキ不動産 建築部」と書かれているのが見える。居酒屋の前は不動産屋だったのか？！ちなみにこの建物、グーグルマップでは「ユー22ビル」と表記されている。
駅前一等地にありながら個人プレイっぷりが半端ない昔ながらの全然洗練されていない街の大衆酒場といったところで、あまりに強い土着臭の為か駅前一等地なのに食べログの口コミ情報はわずか2軒しかない。没個性的なチェーン店が駅前に立ち並ぶ事が多い中央線沿線の中ではある意味貴重な存在かも知れない。牛モツ鍋2人前1400円、湯豆腐2人前800円、価格設定も概ね大衆的である。ちなみに大衆酒場は2階で、同じビル内には「カラオケスナック西国村」という店舗もある。
