上野駅前から御徒町駅前のJR高架下に沿って並ぶ商店街、上野アメ横(アメヤ横丁)は全国的にも有名な安売り商店街で、年がら年中観光客や買い物客でごった返している。東京庶民の年末の風物詩として必ずテレビ中継される場所だ。八百屋や魚屋、チョコレートの叩き売りからカバン屋に至るまで共通しているのは「安さ」を強調している点で、でかい声で「安いよ」の文言と値段をダミ声で連呼する呼び込みがアメ横名物。そんな中に中国系や東南アジア系の店も結構ちらほらとある。
戦後の闇市から生まれた「アメ横」の名称は戦後に飴屋を営む店が多かった事、駐留していた米兵の引き下げ品を売る店があった事からアメヤとアメリカの2つの「アメ」が被った事が由来らしい。戦後の混乱期に出来た非合法商店の経営者である在日朝鮮人の一部は東上野に移転し、その場所は現在の「キムチ横丁」である。昔も今も貧民の台所である事は全く変わりがない。