竜が丘公園

神戸市

名谷駅の南側にある須磨区竜が台、ここもまた須磨ニュータウンの一部に属し整然とした団地や戸建住宅が連なる一画である。1997年に起きた「神戸連続児童殺傷事件」のうち「第二の事件」がこの竜が台にある「竜が丘公園」を中心とした一帯で3月16日に発生している。竜が丘公園北側の歩道、竜が丘公園東側の「名谷8団地」付近の歩道でたまたま居合わせた女子小学生2人が当時14歳の「酒鬼薔薇聖斗」に次々と八角玄翁(ハンマー)やナイフで襲撃され、うち1人、小学校4年生(10歳)の女子児童が死亡した。

事件後20年経った現場付近には「子どもと地域のふれあい掲示板」と称された掲示板が各所に置かれ、竜が台小学校の生徒が手がけた「命を大事にしよう」という旨のメッセージやイラストが描かれた手書きのポスターを掲げている。掲示板の説明文に「平成9年の出来事を契機に」と書かれている通り、あの事件がかつて地域の安全をどれだけ脅かし、未だにその禍根を引きずっているのかが分かる。

竜が台小学校に隣接する「神戸市立竜ヶ台幼稚園」は児童の減少の影響か閉鎖されていた。少子高齢化に加え神戸市の人口減少の影響もあるのだろうか、かつてのニュータウンも時代と共に「オールドタウン」化が進んでいる一つの例である。

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