昭和45(1970)から昭和56(1981)年までの間に、JR大阪駅前、梅田一丁目の一等地にあった戦後の闇市上がりの不法占拠バラック村を立ち退かせる、再開発計画として大阪市都市開発局によって建設された「大阪駅前第一~第四ビル」。再開発終了後に当地は「ダイヤモンド地区」の名称がつけられた。地上部分はオフィスビルだが地下は立ち退き後の商店主に代替地として等価交換され入居したテナントが多い事もあってか、顔のついたジャガイモがピースサインを送る怪しげなサラ金やら金券ショップ、お父様向けのマニアックなお店やら、一等地にしてはなんとも胡散臭い店舗が多いのが特徴。
地上のオフィステナントも大阪の地元企業が入居しているものの、一部得体の知れない会社がチラチラ混じっていて何とも微妙だ。大阪駅から御堂筋に近くサラリーマンの通勤ルート上にある第三ビルと第四ビルは割とまともに飲食店街が展開されているが、雰囲気がおかしいのが建築年代が古い第一ビルと第二ビル。東京新橋のニュー新橋ビルがさらにダークサイドに傾いたような空間に、梅田の「戦後」を感じ取って頂ける事請け合いである。