七津別館 七洋園

和歌山市

和歌山市南部にある景勝地・和歌浦、特にその奥の雑賀崎辺りは奥和歌浦とも呼ばれ、番所庭園などが有名な場所だがおおよそ昭和30年代までに栄えた古い新婚旅行のメッカであり、眺望の良い高台に古びた観光ホテルが数軒残っているが、既に廃業してしまっているところも多い。

しかしその中にある「七津別館 七洋園」という観光ホテル、昭和40(1965)年頃に開業したままの姿で営業しているのは良いが、ネット上では「生ける廃墟」「宿ですらない」等と辛辣な言葉の口コミ情報のオンパレード、しかも普通にるるぶやじゃらんでネット予約出来てしまうような場所なので、怖いもの見たさではないが昭和の趣き求めて一泊する事を試みた。

ちょっとクセのある高齢のご主人が一人で対応してくれたが、確かにボロ具合は半端無かった割には部屋は至ってまとも、エアコンもテレビも完備されている。他に客もおらず貸し切り同然で寛ぐ事ができた。大広間がある三階部分は全く使っておらず廃墟同然だが、窓から見える和歌山港の景色が非常に良い。そして館内各所に置かれた80~90年代のレトロゲーム筐体の数々も必見。今時こんな宿が生き残っている事自体が奇跡だ。

和歌山市 和歌浦

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