清里のファンシー廃墟群

北杜市

70~80年代に隆盛を極めたとされている「清里ブーム」の痕跡を求めて、今では山梨県北杜市の一部となった旧高根町清里を訪問。全国で最も高所を走るJR小海線に乗って清里駅で降りればそこは高原リゾートの玄関口。しかし冬はクソ寒いので観光客の出足が鈍く地元では「寒いほどお得フェア」を実施してテコ入れしている。

しかしそれよりもキョーレツなのが駅前から続く「ファンシー廃墟」とも呼べるかつての土産物屋街の残骸。80~90年代には所謂ファンシーグッズやタレントショップなどが大流行、アンアンやノンノといった雑誌や清里を舞台にした恋愛モノ漫画「年下のあンちくしょう」などがブレイクし、この土産物屋街は今で言うところの竹下通りのような人だらけの状態で「高原の原宿」の異名もあった程だ。時代錯誤なパステルカラーを多用したメルヘンチックな洋館が立ち並ぶ異様な街並みが今も残る。

ブームが収束するとそうした土産物屋の店舗も軒並み廃墟化。かつては記念撮影のための行列が出来たという「ミルクポット」も、その先にある「ワンハッピープラザ」も既に営業しておらず荒れるに任されている。こう見えても夏場はもう少し観光客が増えるのだが、一軒だけ冬でも営業している土産物屋「ピッコロ」の前の誰も居ないメインストリートで店先のスピーカーからエンドレスで流れる松任谷由実の歌を聞きながら忘却の彼方に追いやられた昭和という時代に嫌になる程思いを馳せる事ができる。これはオススメ。

北杜市 清里

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