和田岬駅

神戸市

神戸市兵庫区の和田岬と言えば広大な面積を誇る三菱重工業神戸造船所があり、付近の下町感全開の住宅街はその企業城下町として開けている。今では地下鉄海岸線が通っているので交通便も多少良くはなったが、それ以前から三菱重工業の従業員にとって重要な通勤の足として機能してきたのが山陽本線の支線扱いである「JR和田岬線」。元々は明治23(1890)年に、兵庫港で陸揚げされた輸入資材運送を目的に敷設され貨物線として開業したもので、後に三菱重工業の貨物線に使われていた。

JR兵庫駅から和田岬駅まで途中駅はなく、終点の和田岬駅は駅舎すらなく駅名表示板とプラットホームくらいしかない。そして2009年に解体された旧駅舎の跡にファミリーマートがオープンしている。兵庫行き電車の時刻表を見ると、朝と夕方の通勤時間帯にしか運行しておらず、日曜日に限っては朝夕合わせて2本しか運行していない。これぞ「ザ・盲腸線」の王道を行く運行ダイヤである。

ちなみにこの和田岬線、地下鉄海岸線開通後は廃止される話も挙がっていたが、2001年に地下鉄が出来た時に廃止されるどころかむしろ電化しており運行本数も増発している。神戸市としては市営地下鉄を使ってほしい事もあって、和田岬線の廃止をJR側に要望しているが、黒字運営である事と地元民の反対などもあって廃止には至っていない。一方の地下鉄海岸線は使い勝手の悪さから開業以来赤字垂れ流しの体たらくである。

神戸市 兵庫区 和田岬

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